デザイン経営宣言後の3つの反応
はじめに
前回、デザイン経営宣言の政策提言に関する記事を投稿しましたが、今回はデザイン経営宣言発表から半年以上たった現在(2019/2/6)、各所でどのような反応があるのかについてまとめました。
design-management.hatenablog.jp
デザイン経営宣言後の3つの反応
1.委員による情報発信
宣言発表直後に、宣言の基となった産業競争力とデザインを考える研究会の委員を登壇者としたカンファレンスが行われました。上記のリンクではそのカンファレンスの様子をレポートしています。
宣言の意図や今後の見通しなどに関して読み解くことができます。
産業競争力とデザインを考える研究会の委員である株式会社タクラム・デザイン・エンジニアリングの代表田川氏が、同社で発信しているポッドキャストで、デザイン経営宣言に関して語っている内容を聴くことができます。
2.高度デザイン人材育成
デザイン経営宣言の政策提言では、高度デザイン人材の育成を進めていくことも記載されていましたが、早速グロービスでデザイン経営に関する講座が開設されています。
ポッドキャストtakram castやyoutubeでその内容について確認することができます。
3.意匠権の改正に向けた方針
特許庁が発行している広報誌「とっきょ」では、第9回 日中韓デザインフォーラムの開催内容報告の中で、デザイン経営宣言について触れられていました。
冒頭の特許庁長官の挨拶内容から、特許庁としてのデザイン経営宣言の今後に関する方針を読み取ることができます。
また、継続的に技術や市場の動向を分析し、デザインに関する提言を行う有識者のフォーラムを特許庁に設けるほか、知財功労賞に新たな区分を設け、世界に通じる優れたデザインを生み出した人物やデザイン経営を確立した企業に対する表彰制度を設け、今後より一層、デザイン経営を後押ししたく存じます。
出典:特集2 第9回 日中韓デザインフォーラムデザイン経営と意匠制度の未来 広報誌「とっきょ」平成30年8・9月号 | 経済産業省 特許庁
継続的にデザインに関する提言を行う有識者フォーラムが開設されること、すでにある知財功労賞に新たな区分を設定することで、デザイン経営を確立した企業を表彰し、普及啓発につなげることに関しては、今後の注目点かと思います。
おわりに
宣言から半年が経過した段階では、宣言の基になった産業競争力とデザインを考える研究会の委員側からの反応が中心でした。今後の政策提言の方向性につながっていくため、注目度は高いですが、今後は企業の成功事例等、宣言の受け手側からの反応がないか注目していきたいと思います。
また、今後も大きな反応があった際には、当ブログでも情報発信していく予定です。